「解体の作法」に関する覚え書き<その1-1、レスポンス内容>
ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、
現在「解体の作法展」というものを新宿リビングデザインセンターで行っております。
(ご来場して下さった方々にはこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました!)
(まだいらしてない方は、まだまだやっているので是非来てね!)
12日、19日とシンポジウムも行わせていただき、(しかも満員御礼!)
この展覧会をキッカケに何かが始まるのではないかという、身の引き締まる思いを感じています。
22日までの展示なので、このイベントもあと二日で一区切りといったところなのですが、
そろそろ展覧会に対して頂いたレスポンスの方向性も見えて来たので、思考の整理がてら少しずつまとめてみたいと思います。
とりあえず<その1>ということで、
「解体の作法」にまつわる非常に大まかな概念構造の整理を行いながら、一般的なレスポンスに回答して行こうと思います。
>まず、今のところ目に止まったレスポンスを大まかに並べて見ると以下の通り、
1.実際のプロジェクトとしてすぐにでもやって行けるのではないか?/実際のプロジェクトとしてやったら、こんな簡単にはいかないのでは?
2.施工費、設計費用、その他の出費がかさんでしまうのではないか?(ローコスト.エコロジーな提案として矛盾を抱えているのではないか?)
3.建築的提案として「解体」という視点は現代的で新しいのではないか?
4.「解体の作法」で行っている「木造住宅の漸次的変更」は別に新しい話ではなく、昔からやられていたことなのでは?(当たり前のことを言っているのであって、提案の新しさが無いのではないか?)
5.解体する最終形態はどうなっているのか?
6.空き家を対象としたプロジェクトなのか?
7.どのように建築家やコミュニティデザイナー(?)が関わって行くのか?
8.シェアを安易に唱えていいのか?(シェアは人を選ぶのではないか?)
9.チーム名は?
さらに、それをカテゴリーとしてまとめると以下の通り、
①建物的提案としての議論:3、4
②生産論的な議論/合理性/コスト:1、2
③実際の設計行為にまつわる話題:5、6、7、8、9
こんな感じでしょうか、
(もし「他にもこんな疑問もあるよ!」というのがありましたら何なりと言って下さいw)
12日のシンポジウム後に建築学者の門脇耕三氏より指摘していただいた「カッティング・エッジの発見、カテゴライズへの疑問」に関する問題提起と
19日のシンポジウムにてプレゼンテーターの三浦展氏より指摘していただいた「郊外の多様性」に関する問題提起については、また個別にて話を膨らまして行きたいので、
今回はまず大まかなところから。
(<その1-2>に続く...)